鳥インフルエンザウイルスモデル画像

■鳥インフルエンザウイルス

高病原性鳥インフルエンザの感染拡大はきわめて憂慮される事態になっています。 現在有効な対策はなく、感染拡大を防ぐには処分する方法が一般的です。 ヒトへの感染は、おもに病鳥と近距離での接触や、その内臓や排泄物に接触するなどした場合など非常に限定されたものとされ、一般には二次感染は無いとされています。 しかし、もしウイルスが突然変異してヒトからヒトへ感染するようになると、新種のインフルエンザとして大流行する可能性もあります。 オランダではヒトからヒトへの感染が疑われる症例も報告されています。
鳥インフルエンザワクチンに対する研究、開発は行われていますが、有効なワクチンは現在のところありません。 一方でウイルス蛋白質ノイラミニダーゼ(NA)をターゲットとした抗インフルエンザウイルス薬*は、鳥インフルエンザ患者の重症化を防ぐほか、予防にも効果があるといわれています。

インシリコサイエンス社では、北里大学梅山教授との協力のもと、H5N1型鳥インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼ立体構造を予測しました。
2004年2月22日現在、 H5N1のタイプのインフルエンザに2003年2月香港で3人、H7N7のタイプに200 3年2−4月にオランダで90人、H9N2のタイプにに2003年12月に香港で1人、H5N1のタイプに2003年12月からベトナムで37人、H5N1のタイプに200 4年1月からタイで16人、それぞれ感染しています。
<注意>これらはいずれもアミノ酸配列は手元にありません。ゆえに現在世界で蔓延している インフルエンザについては、インシリコサイエンス社のサイトではモデリングを成功 していません。この点はご注意下さい。

*抗インフルエンザウイルス薬のオセルタミビル(医薬品名:タミフル)やザナミビル(医薬品名:リレンザ)は、インフルエンザウイルス(A型とB型)のノイラミニダーゼ(NA)を阻害し、ウイル スの細胞外への遊離を抑制することが知られています。

予測された構造 Neuraminidase (A/Chicken/HongKong/NT873.3/01-MB(H5N1))
構造予測結果の画像
鋳型 1BJI
ホモロジー 45%
E-value 0.0
protein id AAO46815
ligand 5-ACETYLAMINO-4-AMINO-6-(PHENETHYLPROPYLCARBAMOYL)
5,6-DIHYDRO-4H-PYRAN-2-CARBOXYLIC ACID

鳥インフルエンザH5N1型のノイラミニダーゼには多数の変異型が報告されています。
上記 Neuraminidase [A/Chicken/HongKong/NT873.3/01-MB(H5N1)] の他、
これまでに報告されているH5N1型(Chicken)の変異株25種の立体構造を予測しています。

変異部位
*緑で染まっている部分は変異部位を表します。

なお、H5N1型以外の鳥インフルエンザウイルスノイラミニダーゼも予測しております。
こちらからご覧下さい。

このホームページにある画像はMSI社ホームページより無償提供されているWebLab ViewerLiteを使用して作成されています。

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