CASP8コンテストにおけるFAMSの評価
2008年12月3日(水)から7日(日)までイタリアのサルディニア(Sardinia)において、タンパク質立体構造予測国際コンテストCASP8 (8th Critical Assessment of Techniques for Protein Structure Presdiction)の総括ミーティングが開催されました。
CASP8は、5月初旬から8月中旬までの約3ヶ月半の間に128個ターゲットタンパク質のアミノ酸配列が公開され、指定期日までにターゲットタンパク質の立体構造を予測します (この内6ターゲットはキャンセル)。
弊社技術アドバイザーの北里大学薬学部梅山秀明教授のグループは、サーバー部門(全自動でモデリング、評価を行いモデル構造を概ね48時間以内にサブミット)に2チーム(CircleとFAMSD)、ヒューマン部門(サーバー部門で自分らがサブミットした立体構造だけでなく、サーバー部門で他のグループがサブミットしたモデルを利用することができ、それら立体構造の再モデリングや最適化などの構造調整をしたり、モデル構造評価を人的に行い、概ね18日間以内にサブミット)に2チーム(fams-ace2とFAMS-multi)参加しました。
fams-ace2チームは、タンパク質アミノ酸中のCα原子の距離的な一致の度合を示す評価関数 GDT_TS (Global Distance Test Total Score) (本指標値は、正解モデルと予測モデルのCα原子の距離がすべて1Å以内でると最高値100を取り、それらの距離が離れるにしたがい数値が低くなります。よって本数値が大きいと、予測モデルの精度が高いことになります) のランキングで4位 (図の赤いバー) の評価を受けました (サーバー部門とヒューマン部門の132参加チーム中)。
それら上位5チームの代表が、Round Tableでプレゼンテ−ションならびにディスカッションを行いました。
CASP7で世界最高レベルの成績をおさめたFams-aceにローカルコンセンサススコアを追加したのがFams-ace2です。多数のモデルから最適なモデルを選び出し、著しくモデルの精度を向上させることに成功したクウォリティーアセスメント>プログラム (CIRCLE) を含みます。
CASP8の詳しい情報については、CASP8 Home Pageをご覧ください。